2010年5月17日月曜日

阿波の国

金曜日の夜の練習が終わってから、四国に向けて出発した。
愛車ハイエースの中には布団一式、服暑くても寒くてもいい様に少し多めに積む。
太鼓はいつもの3点セット、そして先日購入したダラブッカを持って行った。

夜の瀬戸大橋を超え、高松道を東に進む。
1時30分頃に津田の松原というSAに着く。
ここで車中泊。
朝6時に起きる。
気持ちのいい天気だ。
ダラブッカでしばらく遊ぶ。
隣に自衛隊のジープが止まっていた。
若い新兵さんも朝を迎えたようだ。
驚いた事にジープの運転席側のタイヤにタイヤ留めがかけられている。
高速道路のSAにパーキングでタイヤ留めがかけられるなんて、世界広しと言えど有り得ないだろうと妙に感心。
若い新兵さん偉い。

SAを出て一路徳島に、快晴、朝日が瀬戸内海を輝かせている。
板野インターで降りる。
まずは四国八十八ヶ所の第1札所霊山寺に着ける。
インスタントお遍路の始まりだ。
まずは境内の側にある店でお遍路用品を揃える。
と言っても、私は車で周るにわか遍路。
最低限の物だけを購入。
白衣上、輪袈裟、納経帳、頭陀袋,経本、納札、ローソク、線香。
参拝の仕方を教わる。

霊山寺山門をくぐると、右手に小さい池と大師堂、左手に多宝塔、そして参道の突き当たりに釈迦如来を祀ってある本堂がある。
古く趣きのあるお寺だ。
私は本堂の中で売られていた水晶の数珠を買った。

続いて、極楽寺、金泉寺、大日寺、地蔵寺、安楽寺、十楽寺と周る。
どの寺も歴史が古く、今のように車でお参りするような事は無かった為、道が細く車がすれ違うのも大変だ。
十楽時の参拝を終えて、目の前にあったうどん屋に入る。
たらいうどんという木の桶に入った、釜揚げうどんを食べる。
しょうがと葱がきいてて美味い。

昼から熊谷寺、法輪寺、切幡寺、藤井寺と周る。
標識がはっきりある処もあるが、大抵、道の隅にある小さな遍路道の案内を見て行くので、見過ごさないようにしなければならない。

そしてこの日最後の焼山寺に向かった。
ここで初めてお遍路さんの苦難を知った。
標高938mの山の上、樹齢数百年の杉の大木が立ち並び、山岳信仰の凛とした感じがする。
遠くの山並まで見え、眼下を見下ろすとあまりの高さによくこの場所にお寺を建立されたものだと思う。
本尊は虚空蔵菩薩、空に近いからか、我がグループとも響きが同じなので、より近く感じた。

お参り出来て本当に良かったのだが、実は各お寺を周った時には納経帳に朱印と達筆(どこのお寺の人も)で書き記してもらうのだが、これは朝7時から夕方5時までと決められており、私がお寺に着いたのは5時を回っていた。

仕方無くと言うか、こんな処に2回来れて有り難いと言うか、明朝もう1度来る事にした。
私はこのお寺より更に高い処に林道に沿って登った。
誰も全く来ない神山の峠道、山犬峠(だお)と言う処に来た。
山藤が咲いていて、うぐいすを初めいろんな鳥が啼いている。

私は太鼓を出して叩き始めた。
周りの山々に、木々に、そして空に向かって叩いた。
どちらかと言うとここに来れて良かったなと言う感謝の気持ちで叩いた。
太鼓の音の合間にも鳥達は啼いていたし、木々も夕日に照らされ息付いている感じで心地よく、あっと言う間に時間が過ぎた。

下山してから、来る時に案内を見かけていた神山温泉に行った。
食事をしてから、ゆっくり温泉の湯船に浸かった。
ジャグジー風呂が気持ち良い。
あまりに勢いがあるので、ちょっと尻を浮かせてみると、前に流されてしまった。
こんなのは初めてだ。
まさに神の力か。

風呂に入った後はここの温泉の駐車場がかなり広く、車も少なかったので、そこの一画で車中泊をさせて貰う事にした。
熟睡だった。


この続きはまた後で。

0 件のコメント: